・・ Prayer Tinged with Crimson ・・


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【深夜Ⅲ/月が紅くなった頃/自宅】 - アシュレイ

2017/08/09 (Wed) 15:26:33

ケイン、村長さんに「紅が来た」と伝えて…(今にも泣き出しそうな震える声、と身体。寝ていた兄を揺り起こして報告すると、彼には予め話が通っていたのかケインは身支度そこそこに、鎌を手に村長の元へ急ぎ向かう。自分もケインと一緒に行きたい気持ちを抑えながら見送って。ーー「紅い月が登ったら知らせる事」を村長と約束してからも、悩み続けた。これで良いのか、村を救うと言う見方なら良いのだろうが、アシュレイ自身が後悔しないか…。村長の言う通り、兄のケインに村長への言伝を頼んだ後も気持ちが定まらない。ここで約束を破って狼の情報を得られない事は、アシュレイの様な特に何の力もない者が狼を探す為には避けるべきだと考えたのに、悪い想像しか思い浮かばない。先日村長にある告白をして、やっと情報を触れる事が出来るようになったが、自分が認められたのではない事は、事情を話した村の中心の周りの大人達の雰囲気から感じていた。「利用出来るなら、利用しよう。役に立たなかったり、裏切るなら切れば良い…」と、あの目は言っていたのだと思う。あの日からさほど日は経っていないのに、一晩一晩がそれぞれ長く感じて。毎晩就寝前、神に祈る母親の隣で「今夜も狼を起こさないで…」と月に懇願してた。しかし、その思いはとうとう破れて。夜空に浮かぶ紅い月を見付けた時は、その場に崩れ落ち、暫くその月を見上げていたが、ケインを送り出した後もやはり紅い月を涙の浮かんだ瞳で睨みつけて)

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